15.Nov.22

増田さんライナーノーツ②

2007年、DRUNK FUXのファースト・アルバム「LOUDLY」リリース時、増田さんに書いて頂いたライナーノーツです。

当時、リリースに際して色々なバンド関係者の方々に一言コメントを書いて頂いたのですが、手違いで増田さんのライナーノーツまでも一言コメントの欄に印刷されてしまい、大変申し訳ない思いをしました。

このライナーノーツも、どこにも記録として残っていなかったので、私のブログに掲載させて頂きます。




◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇





 人類の日常生活を劇的に変えた画期的な発明品たちが生まれた経緯をたどってみると、発端は単なる偶然だとか思いがけないアクシデントだったりすることが多々ある。同様に、ロックの歴史を彩ってきたクールなバンドたちというのは、「とてつもない実力」でも「完璧に整ったお膳立て」でもなく、当事者たちの「俺たち、クールかも」という勘違いだけを初期段階の根拠としていた場合が多いんじゃないだろうか。で、それが取り返しのつかない妄想レヴェルにまで発展したとき、どれだけ自分たち以外の人間を巻き込むことが出来るかが、ある意味、そのバンドの命運を決めることになるわけだ。

 DRUNK FUXは4人の致命的な妄想家たちからなるロック・バンドである。どうやら彼らは、下北沢や新宿のはずれで演奏していても、そこが80年代後半のハリウッド界隈だと錯覚しているようだし、発泡酒を呑んでいてもジャックダニエルと同じ酔い心地を味わっているらしい。そして今回、ようやく自己初のフル・アルバムを発表することになった事実についても、彼らの脳内では「全米のメジャー各社が争奪戦を繰り広げたにもかかわらず、バンドの意志により日本でリリースすることにした」という既成事実が出来上がっている模様で、「で、記者会見はどこのホテルで?」なんてことを口走っていたりする今日この頃らしい。

 このバンドと僕が出会ったのは2004年春のこと。当時、ある原稿のなかで、僕は彼らについて「新進気鋭といえば聞こえはいいが、要するに今のところこれといった実績のないバンド」と書いている。それから丸3年以上を経た現在も、ぶっちゃけ、彼らを取り巻く状況はさほど変わっていない。GUNS N' ROSESの奇跡の来日公演実現に激震したはずの日本なのに、ちまたにはロックンロールではなく、頼んでもいないのに背中を押そうとする"はげましソング"が氾濫したままだ。

 もちろんDRUNK FUXに、そんな世の中を変える力はない。が、彼らの楽しすぎる妄想に付き合う気持ちさえあるならば、あなたをとりまく環境は、今すぐにでもパラダイス・シティに変換され得るはずなのだ。そして、そんな脳内革命が伝染範囲を広げていけば、いつか妄想は現実へと転じることになる。その"いつか"が訪れる前に、地球温暖化の影響で日本が沈没してしまう可能性もあるけども、ま、とりあえず明日の心配をする前に今日を楽しもうじゃないか。

 彼らがこの4人で初めて完成させた問題のアルバムは、『LOUDLY』と題されている。声高に、騒々しく、派手に、けばけばしく......といった意味である。改めてタイトルでそんなふうに説明してくれなくても、目にも耳にもやかましいバンドだということはわかっているし、実際、ここにはそんな表題に嘘のないロックンロールが詰まっている。で、ひとつ思うのは、単に騒々しいだけじゃなく、この作品には彼らなりのプライドが詰まっているはずだということ。そう、『LOUDLY』という表題には『PROUDLY』という言葉が影のように伴っている気がするのだ。

 この作品がロックを愛する人たちにどのように受け入れられ、このバンドがどんな命運をたどっていくことになるのかは、いつか時間が教えてくれることになる。が、少なくとも4人のアタマのなかでは、すでに妄想ストーリーが次章に突入しているはずなのだ。ついでに言えば、僕自身についてもそれは同じなのかもしれない。そしてこのまま物語が4人の思い描くままに転がっていけば、DRUNK FUXはまさに無敵のロック・バンドとして歴史に名を刻むことになるはずなのである。もちろん今だって彼らは無敵だ。ま、正確に言えば、「まだ誰かに敵視されるほど現実世界を呑みこめてはいない」という意味ではあるのだけども。

2007年8月17日 増田勇一


◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



15.Nov.21

増田さんライナーノーツ①









2004年6月、我々DRUNK FUXと森重さん、戸城さん率いるThe Dust N' Bonezの2マンライブの際に、増田さんが御好意で書いてくれたライナーノーツです。

当日ライブ前の折込チラシに入れさせてもらいました。

どこにも記録として残っていなかったので、私のブログに掲載させて頂きます。

当時のハチャメチャな空気が蘇ってくるようです。

本当に俺たちは無敵だと信じていた。




◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆




  2004年、極東の享楽都市・東京にはある種の地殻変動が起こっていた。昨日までダブダブのバスケジャージを着て"YO!"とか言ってないと夜の街では浮きまくったはずなのに、いつのまにかロックのロの字も知らないようなヤツらが古着屋でロックTシャツをあさり、前時代の遺物とされつつあった80年代テイストのロック・アイテムが超クールなものとして語られるようになっていた。一体どういうことなんだろう。 単なる流行のサイクルと片付けてしまえばそれまでかもしれないが、なんとなく無邪気に喜んでしまいたくなる今日この頃である。


   音楽そのものについてもそれは同じだ。つい先日、VELVET REVOLVERのデビュー・アルバム発売当日に渋谷のタワーレコードに行ったら、その『CONTRABAND』が、俺の並んだレジで約1分間のうちに5枚も売れていた。ま、真相を明かせばそのうち1枚は俺が買い、もう1枚はnikkiが、そして残り3枚はayumuがオトナ買い(3種類のジャケ違いを同時購入)したのだが。その後、この作品はめでたくオリコンのアルバム・チャートで邦楽勢を押しのけて6位にランクされ、そのさらに1週間後、全米チャートではなんと初登場で首位を獲得。あのとき同じレジに並び、特典のリストバンドをもらって喜んでいた俺たちは、確実に時代をリードしていたわけである(状況に踊らされていた、とも言う)。


   そんなことはともかく、俺がしたいのはDRUNK FUXの話である。前出のnikki(b)もayumu(vo,g)も、言うまでもなくこのバンドのメンバーである。彼らとAKA(g)、araki(ds)からなるこのバンドは、新進気鋭と言えば聞こえはいいが、要するに今のところこれといった実績のないロックンロール・バンド。若造ではあるけどもピチピチした肌の持ち主たちではなく、それなりに東京の地下シーンで揉まれ、妄想と挫折と二日酔いを重ねてきた連中である。また、参考までにAKAは縄文時代生まれでデトロイト出身だとのこと(参考にも何にもならねえか)。


   4人に共通しているのは、各メンバーが過去、どんなバンドに居るときもそこで浮きまくりだったという事実。言い方を変えれば、どこに居ても流れに身をまかせることができず、時代の色に染まることのできなかった不器用なヤツばかりが集まったのがこのバンド、ということになるだろう。


   で、何の因果か俺がこんな原稿を書いているのは、賄賂を渡されたからでも弱みを握られたからでもなく、ヤツらのライヴを観て一目惚れしてしまったからだ。


   いや、あとで責められるのは嫌だからあらかじめ断っておくが、お世辞にもめちゃくちゃ上手かったりするわけじゃない。このバンドなりの世界観みたいなものについても、ぶっちゃけ、まだまだ模索中という印象の否めないところがある。が、敢えてヤツらよりも長い人生を生きてきたことを裏付けにしながら言ってしまうなら、1983年に初渡米して『USフェスティヴァル』でMOTLEY CRUEを観たときに「演奏はボロボロだけど、どうしようもなくカッコいい!」と感じたときと同じような、1985年に向こうの雑誌のライヴ広告でGUNS N'ROSESという新人バンドの写真を見つけたときに 「時代錯誤的だけど新しい!」と叫びたくなったときにも通ずるような感触を、俺はヤツらのステージに感じてしまったのだ。もうちょっと身近なところで言えば、渋谷のラママで初めてZIGGYを観て、その良い加減のイイカゲンさに打ちのめされたとき、というのにも似ているかもしれない。


   1980年代後半、ハリウッド界隈のクラブには"明日のMOTLEY CRUEやGUNS N'ROSES"を目指す野望に満ちたバンドたちがヘアスプレーの匂いをふりまきながらひしめきあい、そんなバンドたちのなかからダイアモンドの原石を見つけようとする商魂たくましい業界関係者たちが脂ぎった顔を並べていた。


   2004年の東京は、それとは程遠い状況にあるのかもしれない。が、ふとあたりを見まわせば、そこにはDRUNK FUXが居て、nikkiが人生を踏みはずす切っ掛けになった戸城憲夫と、ayumuをロックの迷宮へと導いた森重樹一が籍を置くThe DUST'N'BONEZが居る。で、しかも、ロックンロールに飢えたあなたがいる。


   なんだ、役者はすべて揃ったも同然じゃないか。あなたが今居る場所こそが、ロックンロールにとっての次のキャピタル(首都)であり、パラダイス・シティであるはずなのだ。根拠? 理由? そんなのは俺が語るべきことじゃない。ステージの上に立つ4人のどうしようもなくロックな男たちが、もうすぐそれを証明してくれるはずである。あなた自身の目の前で。






2004年 6月 増田勇一




◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆









森重さんライブ

昨夜は森重さんライブに行って参りました。

ソロ20周年ということで、本当におめでとうございます!




今月11日といい、昨夜といい、二日とも連れていってくれたKENNYにはまじ感謝です!
本当にありがとう!


両日とも終演後は、一緒に写真まで撮って頂き...この上ない喜びでございます!





【11/11 京都MOJO 楽屋にて】




【11/20 梅田クラブクアトロ 楽屋にて】





終演後の飲みも...




【11/11 ケニー、ゴリさん、ユウキ店長と】



【11/20 ケニー、カトウタロウ君、ユウキ店長と】




そして、ケニーブログ、なんと森重さんブログにまで写真載せてもらって感激!


パワー注入されました。
ロックンロールは素晴らしい!

ポジティブパワーで明日も頑張ろう。
愛と平和、そして奇跡が起こりますように...。




-- send from iPhone